そのまんまのことば/白井明大
鶏頭の十四五本もありぬべし
ひっかかっていて、やまない。
ことばによって、写生をする。そこに思いがはいりこむ。それはどういうことだろう。
自由詩において、写生に思いがはいりこむ、ということと、詩を深めるということとは、どこまで添い歩めるものだろう。どこまでも行けるものだろうか、主観へ踏み込むことばを深まるためには必要とするのだろうか。
主観へ踏み込む、とは、どういうことだろう。
それはまた、写生に思いがはいりこむとはどういうことか、という問いと同じではないだろうか。
定型の有無が、そこを分けるだろうか。俳句は定型詩で、自由詩は
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