二千九年、LOVE/捨て彦
」
「いや、可いよ。それより、無事友人とは合流できたのかい?」
「エエ、駅迄の道程も問題なく来れたみたい。アァ、もう会計も済むので多分十分程で行けると思います。」
「そうか。それじゃァ、僕達は先に始めているね。もう大分暗いから気をつけて来るんだよ」
「………ナンだッて?」
電話を終えた途端にナンシイが話しかけた。
「もう到着するらしい。友人とも無事合流出来たとさ」
「オオ、それは好かッタ」
「好かッた、と云うのは友人のことかい?」
「エッ?」
「ハタチの娘が気になるんだろう」
「へへへ…、そりゃァ…気にならないッて云うのは嘘でしょう。そういう君はどうなんだよ」
「ソリャア、
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