僕等の日々は三寒四温 〜nonyaさんの暖かい詩情について〜 /服部 剛
僕がどんなに信じようとしなくても
人は厚手のコートを脱ぐだろうし
桜は空の裾を淡く彩るだろう
寒い季節をいくつ越えてきたか
自慢げに短い指を折っても
それで寒がりが直るわけじゃないから
温かい季節の記憶をバスタブに溜めて
首までとっぷり浸かっていたほうが
よっぽどマシなのかもしれない
人生の寂しさ・虚しさを知っているから語
れる達観した言葉から、nonyaさんという詩人
の飾らない人柄が伝わります。
たぶんなるようになるのだろうし
たぶんなるようにしかならないのだから
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