とものさんの詩の魅力について。 /服部 剛
うな、読者が思
わず引き込まれるところであり、この連のような思い
切った描写を曝け出す所に詩の世界の美保純と言える
だけのものが確かにあり、最近の作風に言えることだ
が、性愛を含めた日常の、性愛を単なる性愛に終わら
せない詩的深みが日々経過する時間に溶け合っている
のが最近のとものさんの詩世界に醗酵している魅力だ
と思う。
そして詩の最後でもとものさん独自の優れた着地・
・・という以下の終連。
裏も表もないコイントス
月夜の初詣
お賽銭 五円玉
たった五円と君が笑っても
「ご縁がありますように、だよ」と
五円玉をひと
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