スワロフスキーの夜/エスエル1200
 
いた。早速それを実践したが普段運動をほとんどしない僕にとっては身に余るものであった。そして恥かしいかな開始して1時間後に首の調子を悪くしてしまった。とても素敵な輪っかではあるけれど、いまは被りたくとも被る事ができない。お気持ちだけ有り難く受け取らせて頂く。

我ながら良くできた建前だ。彼らはきっと納得してくれるに違いない。
これで僕の貞操と地球の平和は守られるだろう。
「ご厚意は有り難いんだけど実は・・・」
多少大げさな仕草で左の首の辺りをさすりながら話を切り出したが、それを遮るように前菜が運ばれてきた。
“マグロと冬野菜のモザイク風”だ。
そして、同時にいつもは無口な水星人が口を開
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