昨日は孤独な世界?/錯春
私が世界で一番醜ければよかったのに」と昼ドラ真っ青の台詞を吐きながら、鼻をぶひぶひ鳴らしている。
(そんなんだから、いつも自分が一番かわいそうって、勘違いすんだっつーの)
会計を済ませ、部屋の前まで戻ると、男の子が一人、ドアの前にしゃがんでいる。
彼のPコートからは、炭火焼肉とキムチのにおいがする。
「誰から電話きてんの」
「アンタがこないだ別れた子」
「どれのことよ」
「しんない」
リマは彼を伴って部屋に入る。
携帯はいつのまにか切れていた。
(私はいつコイツと別れるんだろう。いや、そもそも付き合ってないから別れようがないのか)
リマはタバコを吸う男の子のう
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