昨日は孤独な世界?/錯春
目だった。
(……普段はしらんふりしてるのに、こういうときだけカチカチになって、最悪っす)
それは彼女が人並みに愛らしかったことと、包容力が有りそうに見えることにあった。
ミカヨは決してアバズレではなかったし、ビッチでもなかったが、少しだけ雰囲気が緩かった(事実、彼女を散々楽しんだ輩は、レイプ犯であると同時に、親しい男友達でもあった)
彼女は自らに原因があることにうすうす勘づいているが、それを呟いたりはしない。
(だって、口に出したら、音になって自分の鼓膜に届いたりしたら、みんな事実になっちゃう気がして恐いじゃん)
そう、どんなに分かりきっていることでも。
自分がそっぽを向い
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