そろそろとみえない糸をたぐりたぐり/白井明大
 
ろうとして、自身の内面をことさらにみつめたいときそちらへ傾いたり、ことばに委ねたいとそうしたり、既存の詩型であれそうでないなにかであれ、どこかで見知ったようなと思えるような、いわば借り物のようなことばのありように沿ったり、そのときそのときにこうしたいああしたいとして書いていられたらと思う、あらかじめこうと決めるのでなく。

(付記)
 既存の詩型に沿う書き方*1というものは、自由詩を内在律によって立たせようとする考えからみれば、どうなのかと思える面があるのか、という問いには、そうしたことは気にしないでいいのではと思う。定型ではないが、自由詩はなんらかの、期待されるかたち*2、をもつのかどうか
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