詩の領域2/パンの愛人
にはすでに書かれた「詩」という作品が存在しているからである。そしてその作品の制作過程における心的状態には、それが作品として成立する限り、なにかしらの規範が想定されているはずである。もちろん、その規範は自分がいままで読んだすべての詩から抽象されたものである必要はないし、自分が直接引用−参照するものへの意識が強く、その作用に気づかない場合もある。しかし、先週のピンサロを引用−参照して、今週のピンサロに通うだけでは、たとえかれがそこに一篇の詩を覚えたところで、その「詩」がぼくらを魅了するかどうかは疑問である。運がよければ、ピンサロ嬢にドン引きされることはあるかもしれないが。
{引用=イデオロギー闘
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