共感装置の勝利/岡部淳太郎
 
ありますよと言っただけではどうしても説明不足になるし、それだけで彼等が現代詩の読者になるとは考えにくい。

何もかも落としてやりたい
太陽も葉っぱも
すべて落として
自分の学校の成績も落としてやって
みんなを落胆させてやりたい

ついでに君との思い出も落として
その中に僕は落っこちるんだ

瞳から大粒の涙を
落としながら

 これは筆者がこの文章を書きながら試みに書いてみたものだ。現代詩ではなく、ポエムのつもりで書いた。ポエムになりきっているかどうか、かなり怪しいものではあるが。
 ともかく先に挙げた二篇とこの急遽書き上げたポエムと、どこに違いがあるのだろうか。
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