詩を書く人のすべてが詩人じゃなくていい/たりぽん(大理 奔)
 
はその作品を知ることとなる。孤高、あらゆる分野において頂点を極めた人を「スター」などと言うが、高みを目指すと言うことは誰からでも見え、そして一番孤独な遠い遠い場所にカンデラを灯しに行く事なのかも知れない。

 詩人を名乗る人は歴史学者に似ている。筆力で世界を構築し「個」を社会から客観化することで遠い目的地への一里塚をたどっていく人だ。
 
 そして私は「詩人」とは名乗らない。考古学者が発見する土器のかけらや畦の足跡のように、私が生きていたという痕跡のひとつとしてそれら文章が残っていけばいいと思う。時間という遠い道程を越えていけばいい。私という作品は詩だけでは完成しない、それもまた「個
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