秋田県でいただいた秋田の詩集2 「空気で伝えて2008」/イダヅカマコト
 

例えば「ヤツデ」は夏の緑あふれるヤツデの詩。
普段は秋の紅葉しか見ないヤツデの瑞々しさが眼に見えます。

おいでおいでをしている
風がそよいでいる
手の形がたくさん
にぎやかな木だ一本で
たくさんの笑顔つけて
まるで 学校のようだ
ひとつの社会のようだ

(「ヤツデ」より)


家族を色濃く思わせるとしては、私は「くつした」が大好きです。
これはは家に落ちている靴下を描いた作品。
玄関や、テーブル、風呂場に落ちている靴下を猫みたいだという鈴木さんの目は優しいだけではなく、スピード感もこめられています。

{引用=手はつかわなくても脱げる
足同士で脱げる
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