妄想家はかくして創られき【詩とは何か祭り参加作品 〜ちびっこからの付録〜】/北村 守通
ゃないから。
そのことに気付いたとき、『この詩にこめられた作者の気持ちは?』という問題提起は果たして詩を読む上で絶対なんだろうか?という疑問に陥りました。いや、本当はきっと必要なのでしょう。その完全なる答えを出す、ということではなく、「こうなのだろうか?」という問いかけを何度もし続けることが必要なんだと思います。絶えず自分の視点を疑うことこそ絶対なのかもしれません。そして、その時その時の自分の視点を楽しむことも絶対なのかもしれません。
その頃、自分も丁度詩を描き始めた頃でした。なんとなく、草野心平になりたかったり、横溝正史になりたかったり、レイモンド・チャンドラーやダシール・ハメットになり
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