「感性の論理」はどこからくるのか---詩の非論理的な領域を読むということ、詩の非論理的な領域を書くと.../N.K.
 
けることが、自分の書く「言葉の粒々」と「頭の中にあるイメジ」を豊かにしてくれると思わされる。このように考えてさらに読む込むことが許されるのではないだろうか。なぜなら「そう書いたうえでも、なおかつ読む側ではいろんな読みかたをするものだからです。」13
 ここまで、大岡が山村暮鳥の「岬」を白秋の「輝ク指ハ天ヲ指シ」という語句に触発されただろうとした詩人の「感性の論理」を媒介にして詩の非論理的な領域を読み解いてきたことを見た。しかし様々な読みかたの一つの徹底として、さらに「『輝ク指ハ天ヲ指シ』というのは一つの精神性を表していて、その意味で普遍性があるとは、いったいどういうことをあらわしているかと問いを
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