「感性の論理」はどこからくるのか---詩の非論理的な領域を読むということ、詩の非論理的な領域を書くと.../N.K.
 
もないが、慧眼というしかない。
 それでは、この詩を解釈する際、大岡が用いている「感性の論理」とは何であろうか。大岡は大正4年ごろの一群の若い文学者や美術家に見られた「光に対する信仰、憧れ」という潮流に触れつつ、より直接的には白秋の詩である「白金之独楽」中の「輝ク指ハ天ヲ指シ」の部分を挙げる。その部分に暮鳥は感動したとだろうとし、「輝ク指ハ天ヲ指シ」というのは一つの精神性を表していて、その意味で普遍性がある詩の非論理的な意味の領域と普遍性を橋渡しするのである。そして「岬そのものが光っている。また指が岬に一本立っているというイメジだけで、すでに心は満たされるものがあります。」11 と述べ,以下のよ
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