ポエム的初恋のひと、平出さんの朗読会に/大村 浩一
九」以降を。 ある気象学者の記した「緑
閃光」という現象に恋焦がれながら日々を過ごす主人公の生活を描いた散文と、
行分け詩が混在する不思議な詩集。同じ頃の他の詩人の詩の多くに「閃光」と
いう単語が頻出するのは、偶然なのだろうか。
(これ以降の朗読された詩集はまだ持っていないので、本の内容についてはネ
ットの記述を参考に。コピペじゃないぞ)
「左手日記例言」は、脳溢血以降右手が麻痺したある作家の、左手での著作
活動を手伝った編集者の話。吹き出しだらけの校正や、サインをするだけの事
にも苦闘する老作家の描写に、書くことへの執念と、不自由のもたらす逆説的
な可能性が輝いて見える。河出
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)