「問題文」/菊尾
れないが冷たく担任教師が言った。
奥で君がナイフを立てるような持ち方で鉛筆を握り締め机をガタガタと揺らしていた。鉛筆の芯は粉々に砕け散っているようだった。目眩がした。
とにかく暑いし気分が悪い。汗が止まらない。脱水でも起こしたか?
そもそもこんな担任いたっけ?思い出せない・・・あんた、誰だ・・・
僕は床に倒れた。回る天井と見知らぬそいつが覗き込んでいた。そして気を失った。
雪が降っている。
僕は正しい姿勢で席に座っている。
担任教師が解答用紙を配り言う「時間は無制限だからじっくり考えて答えなさい。」
解答用紙は二枚あって僕はもう一枚を後ろの席の人間に回す。
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