「彼女は無糖派」/菊尾
 
で。ねぇ何罪で。」
足早で歩き離そうとする。あわよくばさっきの会話も無かったことにしようとする。
「待ってよー!ねえ!待ってええええ」
そう叫びながら走って追い抜いていく。
「誰に向かって言ってるん。テンション上がったんだな。」
「心理をついてこないで。そして置いていかないで。」
「今はこっちが置いて行かれてるよ。」

天気は曇りで波が高い。
冬の海は誰もいないし海風で頬が痛い。
小走りに行って帰ってきた彼女の手元にはコーヒーの缶。
「あれ?一人分だけ??」
「何調子に乗ってるの。あたしが行く前に言わないからこんな目にあうんだよ。」
これは恐らく冗
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