黒頭巾ちゃんとクリスマスケーキ/チアーヌ
で、おいしいケーキを食べ、紅茶のお代わりをもらって飲んでいると、店のオーナーが現れました。
「ケーキの味は、いかがでしたでしょうか?」
「ええ、とてもおいしかったわ」
黒頭巾ちゃんはそう答えながら、コトリ、と紅茶のカップをテーブルの上に置きました。
お店のオーナーが、そっと個室のドアに鍵をかけ、黒頭巾ちゃんを見つめたからです。
こんなことは、前にもありました。
そのときは、黒頭巾ちゃんから誘ったのです。どんな風にして誘ったのか、黒頭巾ちゃんはもう覚えていませんが。
黒頭巾ちゃんは、薄明るい光の差し込むカフェの個室で、するすると、緑の頭巾を脱ぎました。
お店を出ると、
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