ノート「序か跋か」より、みっつ。/秋津一二三
 
う。でも、間違っていなくては至ることの出来ないことが、成すことのできないことがあると、思っているんだ。}

「遠く清かに」という題の作である。私は懐疑する者である。であれば、求めるのは真理である。自己を解体した者でもある故に、何が真理と成り得るのかを理解している。何もかもを肯定できる。何もかもを否定できる。その境地に至って残る物は大概が救いようがなく、掬う他ないものである。


{引用=「変なこと聞くけれど、秘めたまま終わりにした恋ってある?」
 「あたし」はその有無を知りたいわけではなく。また、その恋の正体を知りたいわけでもない。ただ、なんとなく、そうであって欲しい、と思うのだ。
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