青虫のキモチになって考えてみました/ツ
がて樹上で動かないサナギになる。
でも、動かない、といっても、じつはサナギの殻の中は大忙しだ。
幼虫のアオムシから成虫のアゲハになって空を舞うためには、全身の器官という器官を、総入れ替えしなければならない。
成虫のアゲハの眼は、一万個以上の小眼(小さな眼)が集まって出来た、二つの大きな「複眼」だ。
俗にいう仮面ライダーみたいなやつだ。
もちろん、いままで(アオムシ時代に)世界を覗いていた、6つの小さな単眼は、
この先、未来永劫にわたって不要になるから、 ここで捨てて行かなければならない。
あのひどく臭う奇抜な黄色い角も、ふにゃふにゃしたヒダ状の足(本当は足じゃない)
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