聖性、冬、機械/ケンディ
 
味な音を立てながら、延々と作動が続けられる。作動の反復。この反復に私は惹かれる。大きな魅力だ。ここを走るのは初めてなのに、この機械作動の反復が毎日毎日、とてつもなく長い時間繰り返され続けてきたことが感じ取られる。規則正しい機械音の不気味で無意味な反復。反復が反復される。そしていつしか反復の反復が反復される。反復はいつしか積み重ねられ、何の意味も持たない無となる。機械たちが何を生産しているのか、どういう仕組みになっているのか、私をいつ八つ裂きにしようと企んでいるのか。それは分からない。柵があって立ち入り禁止となっている。この柵が禁の向こう側(私にとってはあの世)の聖性を生み出している。近づくこともで
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