アデン 二/soft_machine
ドアをすこし開けたまま家を出た。
棒男がでていったあと、台所にはパンとミルクが置いてあった。そのとなりにはタオルがたたんで敷いてあった。ちょっと押してみたらだいっきらいな洗剤のにおいがしたから、はじっこをくわえて玄関にもっていって、パンをかじってミルクを飲んだ。まんなかの部屋のベッドはいろんな人間のにおいがしたけれど、もうここでいいやと思って眠った。
ドアの前に立つけはいで目がさめた。
明かりがついてくつを脱いで男が帰ってきた。
ベッドの上からお腹がすいたと講議しようとしたら、男は紙ぶくろをがさがさいわせてカン詰めをとり出した。ふたを開けたにおいは、まぐろの油づけだ!僕は床に置
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