アデン 二/soft_machine
に置かれたまぐろにかけよってむしゃむしゃ食べた。男はせっかくぼくが玄関にもっていったタオルをたたみながらお前のベッドはこれだよ、なんて冗談じゃないことをいって食事の邪魔をする。しらんふりしてむしゃむしゃやっていたら、こんどはアデン牛乳のむか?といってミルクを置いた。
「アデン、お前はアデンだよ」
僕はアデンをなにかおいしいものかと思ったけれど、どうやら男が決めた僕のなまえらしい。とんだ期待はずれ。
男は俺はツガワだよと言ってぶ厚いコップに氷とお酒をいれると、四角のある部屋にいって飲みだしたから、僕はやっぱり開いたままのドアから夜の散歩にでかけた。なまえなんてどうだってよかったけれど同居人
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