詩人・一期一会〜chori氏「賛歌」に見る 幸せの在り処 について〜 /服部 剛
 
  ひとつの歌のメロディのように 
  ゆるやかにつながってゆく 


と受容する彼のしなやかな感性を感じる。  

 3連目は、大事な誰かが作ってくれた朝食をイ
メージするが、「いただきます」「ごちそうさま」
という言葉が日常を感じさせ、 


  目をさました朝 
  綿毛を抱くようにそこにある 


という言葉に、手では掴めぬ「幸せの在り処」を読
者に提示している淡いようで確かな言葉である。  


  愛しているとは言えないけれど 
  あなたのほんのちょっとした風景に 
  わたしはときどき顔を出します 


4連目は作
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