消えるもの 残るもの/深水遊脚
やまわりの状況に対して受け身になる。詩はその反対だろう。受け身のまま読んでどうなるものでもない。何も感じようとしなければ、壊れた言葉の欠片に過ぎない。でも言葉に根気よく関わろうとすることで言葉と人間のあいだに、それまでにない新たな関わりが生まれる。
受け身になるか根気よく関わるか、その違いは目に見えない。「詩集」と「株式」がどのように評価され買われるのか。ある「詩集」が何かの賞を受賞したから買われる場合は「株式」に近い買われ方かもしれない。詩という分野の受賞作品を買い、読み、人との会話で話題にすることでいい思いが出来るかもしれない、そんな期待をこめて買うという仕方は、どちらかといえば投資に
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