拡大コピーの時間/合耕
 
昨日 いつも市場で会う少年と水遊びをしたとき
「お兄ちゃん、腕まくりが似合うね」って言われて
戸惑って
戸惑ってしまったまま 朝が来て起き上がる
いつもと同じように寝床に向かい
膝を曲げ 腕を伸ばし 反魂の跡を探る僕の顔を
どこかにいる誰かが 下から覗き込んでいるのなら
そんなことを考えるとき いつも思う

僕達は いつか必ず恋してしまう

洞窟の入り口に吹き込む風は 
僕と 僕の父さんの失敗した企みが見ちゃいられなくて
蓋をするみたいに
なぎ倒さずに なぎ倒す いろいろ
笑えるけど まだ笑わないでいる僕は
ファー付きのジャンパーに青いシャツで
小高くなった砂丘に
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