土曜日生まれの水辺/平
す。今もあるのかな。
名前は出しません。
店内は真っ赤な間接照明。
テーブルの下には棺桶。
メニューはすべてショップオリジナル。
脚は満足に伸ばせない。、
薄いトマトソースのかけられたライスコロッケを血のなんたら云々と呼称。
値段は阿呆のように高い。
酒も料理も酷い味。
酷い店でした。
過去形で語られるお店となっていることを望んでやみません。
吸血鬼に関する資料は枚挙にいとまがありませんが、
わたしがこれをもって嚆矢とするのは平賀英一郎著『吸血鬼伝承』です。
長身痩躯、白皙の肌に漆黒のマント。
そうした吸血鬼のパブリックイメージは、クリストファーリー以降のハ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)