八月、愛するものにもどってはならない/んなこたーない
 
というので、面会に行った。
先に面会を済ましたひとが言うには、ずいぶん暇を持て余しているとかで本のサシイレを要望していたということだ。
警察署へ向かう途中、ブックオフで永井荷風と森有正を買う。
(このとき、書棚にリヴォン・ヘルムの自伝を発見して、これは自分用にあとで買いに来ようと思い、
 後日そのブックオフに行ったら、なくなっていた。おかげでずいぶんとふて腐れてしまった)

署の入り口で止められる。
「友人の面会に来たんですが」
「ああ、面会は平日しかやってないよ。それに、もし来るんなら、前もって連絡入れておいてもらわないと」
どうやら、いまの警察官は善良なる一般市民にたいしてタ
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