八月、愛するものにもどってはならない/んなこたーない
い。
未だにノーム・チョムスキーやスーザン・ソンタグが持ち上げられる理由が、ぼくにはよく分からない。
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評論の類を読むのが好きだ。
ぼくの場合、ひとが褒められているのは気に食わないが、けなされているのなら愉快である。
もちろん、けなし方にも色々あって、かえって不愉快になる場合もある。
褒め方にも色々あるが、手放しの賞賛はまず嘘が混じっているものと見て間違いないと思う。
嘘の混じらない評論が存在するかといえば、それについてはノーコメントを守ろう。
ぼくは嘘をつきたくないからだ。
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「理解魔」と揶揄されるひとがいる。
何にでも理解を示すことは、何も理解できてい
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