夜のプールサイドで君は/ふくだわらまんじゅうろう
スコッチだとかの
小瓶だとか大瓶だとかを
一瓶ずつ置いて
素面じゃ潜水ったってせいぜい15メートルさ
そこを酔いにまかせて25メートル
とりわけ最後の5メートルなんちゃあ
昇天的な浮遊感、脳髄駆ける
「やばい」
なんてこた、端ッからわかってるさ
だけど、さ
面白いことに
これで死んでもいいと思ってた
これで死ねたらいいと思ってやってた
これで死にたいなあとまで思ってやっていた
信じられないかい?
そうかい
そりゃあ
信じないほうがいいさ
間違ってると思うかい?
そうだよ
そりゃあ
間違ってるさ
だけど俺は
金がなかったからか
あったからか
マリファ
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