即興詩会:第3回/ワタナベ
ら、お前は時間を愛おしく思う。時計の文字盤が愛おしくなる。二時ならある。でもそこにはないものが昼下がりにはある。ライフ。透明を探せ。
ワタナベ [21:47:02]
ことばの上を流れる小川のせせらぎが
ふとイメージとしてぼくの前にたち現れるとき
十四時、の上を流れてゆくイメージは
無味乾燥でぼくの前にはたち現れてこない
だが月日はどんどんと十四時へ流れ込んでゆく
昨日歩いたアスファルトの感触
強い日差しを避けるキャップをかぶって
自転車で漕いだ木漏れ日の中
ふりくるせみの鳴き声
学校のセメント越しに香ってきた塩素の匂い
と、子供たちの歓声
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