突発即興詩会(7月31日深夜@会議室A)/ワタナベ
 
もう一方の手では
鈴が
しゃん
しゃん

鳴っている
よそでてらりと
ひかる地があった


「水を引きたまえよ」
と声がして
私の足元に川が出来た

私は深い水に飲まれ
沈んで行き
一匹のドジョウになった


さてそれでは
目指すとしようか

水底で鈴は
錆びたりしないだろうか

楢山孝介 [23:44:47]
かつて湖に沈んだ
年老いた恋人たちは
湖底に行き当たり
突き抜け
彼方の世界で再び抱き合っている

湖に沈む前に見上げたのと同じように
空には爆撃機が飛び
冷気が濡れた
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