水在らあらあ氏・「最果て」に寄せて。/ワタナベ
 
て迫真にせまらせるなにかがやどるのではないかと思う。
私はこの「最果て」という作品において、少なからずとも読者に迫真にせまってくるなにかを感じた。この詩の根底に流れている生の言葉に圧倒されたのである。読者をしてなんらかの素敵なイメージを膨らませる作品でも、なにか強烈に訴えかけてくる詩でもない。だが、この詩には「血」が通っていると感じた。
>アレックス
>ラファ
>血を
>もらってくれ
作者はどんな意図で、血を「もらってくれ」と言ったのだろう。若輩者の私には想像がつかないがそれでも、強固な絆を感じる。そしてそれは、作品と向き合う際の読者にも及ぶのではないだろうか。最果てでつながれるこの生
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