eden/服部 剛
 
降りしきる 
スコールみたいな哀しみを 
突き抜けてゆく 
Poetry

暴力の間に 
道を切り開く 
見えない力の 
Poetry

愛欲の沼に溺れ 
腐った屑(くず)のふぬけた顔が鏡に映る
湿った夜の 
Poetry

愛する人が 
姿を消したあの夜や 
職場に棄てられ 
呻(うめ)いて泣いたあの夜さえも 
この腕に抱きかかえてゆく 
Poetry

暮れゆく薄闇の空が 
一瞬 罅割(ひびわ)れる 
雷雨の地上をずぶ濡れのまま 
走り続ける 
Poetry


言葉よ、愛よ  
胸に脈打ついのちの音よ 
{ルビ剣
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