「笑と涙のぽえとりー劇場」レポート(後編) 〜5月〜/服部 剛
て、
眼鏡のおじさんをよく見ると、ネクタイが曲がっていて、
それがこの心優しい詩人の人柄をあらわしている気がした。
まずは菅原克己氏の略歴をだあぁっ読んでから、
「マクシム」を僕は読み始めた。
時計の針はすでに23時を廻っていたが、
最後まで残った皆は、誠実に耳を傾けてくれていた。
むかし、ぼくは持っていた、
汚れたレインコートと、夢を。
ぼくの好きな娘は死んだ。
ぼくは首になった。
首になって公園のベンチで弁当を食べた。
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