詩集・人生の最中に/生田 稔
む
蒼穹に白い雲
心に満ちる喜び
乙女の心を抱く
哲学をする者に
喜びは限りなし
今日も書を開く___
雨の後の部屋で
雨が上がって薄陽さし 午前まだ暗い
しめった床 机の上に 幸福の木
モーツアルトをわざとかけ 少し溶ける
返された伊藤整詩集
ちょっと首をかしげた可愛い子
隣の奥さんは歩いて会社へ
青い朝顔がパッと開いて
今朝は涼しい
ルーブル博物館で、じっと一つの絵を見てる、今日もまた着てる彼女、花の絵なんだけど、ほしいほしいてもらしてた、清い心なんだね、給料を全部はたいて求めたって絵見せてもらって驚いた、シンプルなんだ
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