「アデリー」/ソティロ
ず腰を落として
ペンギンたちをなだめた
あたまを撫でてみると
とってもやわらかで
ふかふかした毛、羽毛?が
すごく気持ちいいなあ
と思った瞬間に目玉をくり貫かれた
ぼくは大声をあげて
そこらを転げまわった
アデリーペンギンの群れは
ぼくに乗っかったりもう黒山で
ぼくのあちこちをついばんだ
もうそれは生まれてきて
いちばん痛い体験だったんだけど
ぼくがだいぶ減ってしまった頃に
痛みは引いていった
たぶんこの肉を口に蓄えて
灰色の雛?こどもに与えるのだろう
ふかふかまんまるのこどもはすくすく育つだろう
そんなぼくを見ていると
なんだか大きなものに抱か
[次のページ]
戻る 編 削 Point(8)