バブルから遠く離れて━━とある放浪記━━/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
終わり頃まであまり休みもなく働いてきたせいなのか、どうにも実家に戻ってからというものまともに勤めた事などなく、またその気もなかった。ちょうど実家で抱えていた母のサラ金からの借金も清算していて、持ち家など手に入れた時期だったせいもあり生活自体は貧乏でしょうがなかった頃と比べると非常に良かったから、ぷらぷらするのには困らなかった。そんな生活を3年ほど続けたのが仇になって社会復帰するのに非常に苦労した。仕事のカンをつかむのにも、頭を使うのにも、やはり働き続けていないとどうにもならないものがあった。ああ、楽をすると頭ってどんどんわるくなるものなんだなあ、としみじみ実感した。そして、精神がどんどん鬱屈してい
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