十年間/MOJO
 
に仕事をして創作する。大幅に遅れたが、当初の目標だったことを実践するつもりになっていった。
 いまの私はハローワークに通っている。週に一度、障害者窓口に求人票を求めに行く。しかし、高卒扱い、四十代後半、特殊技能なし、の私を面接してくれる企業は少なく、数週間通って一件出るか出ないかである。先日受けた面接は電鉄系のクレジットカードの会社であった。週に三十時間のアルバイト仕事だが、私は毎日、朝に夕に郵便受けを見にゆくのだった。数日後、馬鹿丁寧な言葉で落選を知らせる通知が届いた。あるいは近所のコンビニの求人募集の張り紙を見て、店長に面接してもらいに行く。五年も社会生活から離れていたのだから、最初は週に三
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