十年間/MOJO
 
に三日、一日五時間程度の仕事から始めて、徐々に慣らしてゆき、社会復帰への自信がついたらフルタイムの仕事を探そうとの魂胆である。しかし私はそのコンビニからも採用されなかった。 
 一方で、色々と動いてみてつくづく判ったことがある。それは私の「欝」は治らぬということ。私には根本的に生きる気力が足りない。あの図面も理不尽な叱責やクレーム、為子との心理戦も、潜在的に在った欝を目覚めさせるきっかけにすぎず、遺伝子に刻まれた生まれついての欝体質であるということ。ハローワークの窓口で、あるいは面接会場で、私はどこか上の空で早くそこから立ち去ることばかり考えている。そうして積極的な死をも選べない以上は、この例えるのが困難な虚無感を抱えながら、以降の長い人生をやりすごさなければならぬのであろう。

 さて、ここまで駆け足で語ってきたが、これが私の現状まで、十年間を遡った足跡である。私はここまで読んでくれた諸君へ問いたい。
 私はどうするべきか。
 問いかけたところで筆を置くことにする。
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