おはなし 1〜50/Monk
の扉を叩いている恋人の姿を見かけた。
(42)
明け方ちかく僕は激しい性交の途中でぐんぐん背が伸びるのを感じた。
(43)
もうすでに誰も訪れることのない門を守る門番は、その鋼鉄の扉を素手で殴り続け、その行為を恋と呼んだ。
(44)
君の秘密が朝、市場で売られている。
(45)
全てのからくりを暴ききるとその人形は力なく崩れ去ってしまったが、最後に人形が流した涙のからくりは誰にも暴くことはできなかった。
(46)
夜ごと製材所に忍び込んでは、材木のひとつひとつにハチミツを丁寧に塗っている。
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