同時多発朗読・個人レポート/服部 剛
皆の朗読が終わると白糸さんは、
「ジュテーム北村さんから連絡があり、今日の毎日新聞に載っている
高遠京子さん(人質になっている菜穂子さんの母)の詩を、
タイムリミットの午後9時に、
各詩人がそれぞれに、それぞれの場所で読んでください。」
との旨を伝えてくれた。
それを聞いて、僕は正直言って、迷った。
お花見を終え、飛鳥山公園の葉桜の下をくぐり抜け、駅へと向かいながら、
どうするべきか、考えていた。
駅の売店で、奥主榮さんが「売ってるよ」と教えてくれたので、
僕も売店に行き、新聞を買い、駅のホームに入り、新聞を開いた。
高遠京子さんの詩は、「空は希望」という題で
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