恋昇り9「みんなの思い、私の思い、一つの思い」/トビラ
 
昼の三時。

連座の部屋に四人で集まる。
今日は山藍さんがお茶を淹れてくれる。

「昨日、榛名さんと少し話したんだけど、赤い棘鎮圧について、みんなの思いや考えを聞きたい」
まず菜良雲が口を開く。
「俺はやれと言われればやるし、やるなと言われれば、やらねー。どっちでも対応できるぜ」
「菜良雲の気持ちとしては、どう思う? 」
珍しく、連座が気持ちの話しをする。
「気持ち? いや、まあ、無駄に戦闘するより、回避できるなら、それに越したことはねーよ」
それはちょっと意外。
菜良雲は戦いたいんだと思ってた。
思いきって言葉にしてみる。
私の思いを。
「菜良雲君は戦いたいんだって
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