43ページ、つまり44ページ目/はるな
ノルウェイの森を、久しぶりに読み返していて、七章に差し掛かったところで何かおかしいな、と思えば、43ページ目(つまり44ページ目も)がきれいに破りとられていたのだった。ワタナベと緑が昼間から酒を飲みにいく場面だ。なつかしい小説を読み返すと、そういったことがままある。きにいった場面を破りとって、手帳にはさんだりしていた。そういうことが心の支えみたいなものだった時期がある。
そこに何が書かれていたのだっけ?
ディティールが残っていくのだ、とは、たしか何かで宮崎駿が語っていたことだと思うのだけど、ふむたしかにそうかもしれないと思う。それは映画について述べていたことなのだけど、ストーリーではな
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