10-31/はるな
多くのひとがそうであるように、わたしも、約束をするときには、必ずそれを守ろうと思いながらする。約束、あるいは契約。鉢植えひとつ世話できず、いまだに自分の身体も精神ももてあましているわたしが。
わたしを愛している少数のひとたちは、たぶんもう、わたしと約束をすべきでないことを知っている。だから彼らは―彼女たちは―わたしと何の約束もしない。期待や願望を述べる。
それは、わたしにとってどのような約束よりも重たく、遵守すべきものとして与えられる。
いたたまれない気持ちになる。わたしは、わたしが愛している人々と、約束ができたらどんなにいいだろうかと思う。ゆびきりげんまんをして、天気とか時間とかそうい
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