おまえのお気に入りをおれによこせ/露崎
どこかへ詩を読みに行ってつまらなかった。なんて当たり前すぎることで、そういうのをいちいちクサすのはもうやめにしよう。っと20歳のときぐらいにおもった。残念な詩に遭遇するなんてことは、もう、夏があついぐらいありふれたことなんだとおもう。
ダメな作品を読んで緑の毒霧をリング上で吐き出したくなる人というのは、おもしろい詩を毎回読みたいとおもってるからじゃないだろうか。おもしろい作品に出会いたいとおもっている人ほど、ダークサイドに堕ちてしまいがち。皮肉なことである。残念な詩からは逃れられないし、じぶんだけおもしろい詩を読みまくりたいというのはずるいじゃんか。たぶん、おもしろい詩を読むことをあきらめた
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