窓際/はるな
彼女とは窓際でしりあった。
気づいたときには(とわたしには思える)、なんとなく連帯感のようなものを持っていた。友人と呼ぶには頼りなく、知り合いと呼ぶには強すぎる。連帯感。
彼女は同級生の多くがそうするようにマスカラで武装してもいなかったし、腿をさらけ出すほどスカートをまくりあげてもいなかった。でもよく見ると、顔立ちは整っていて美しいと呼べるほどだったし、身体はしなやかで均整がとれていた。ほんの少し痩せすぎのきらいはあったけれど。
わたしたちはよく、身の回りの人間のことをそれとなく罵った。愚鈍な教師や、軽薄な同級生や、無知なボーイフレンドたちのこと。「なにもわかってない」というのが、わ
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