名前話/番田
自分がフランス人ではないんだとわかっていながら、筆を握るという選択をそこでするということは、そこにはすでに新しい決意のようなものが含まれていなければならない。ああ同時にそれは絵画の新しい可能性を模索するということにおいて、革新的である仕事であるといえる。
例をあげるのであれば、アメリカにおける60年代に見られたマスメディアなど日常にありふれた物をモチーフにしたポップアートなどやアルキド樹脂などの新しい溶剤をうまく使ったようなアクションペインティングなどの手法に見られる。確かに、それは新しい手法といえるかもしれないが、絵画の持つ機能の一部を必然的に利用しただけの「作品」であって、純粋な方法
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