名前話/番田
方法だとはもう言えない。しかし、必然性を伴ったからこそ、今日でもそんな価値を失うことなくただぼんやりと輝きを放っているのだけれど。そう、主な画家は1940年前後に活動していたらしいアンフォルメルの画家たちなのだ。
いつの時代においてもそこで絵画を描くという選択をするということは、自分がただのフランス人であるということをそこで主張することに他ならない。同様に、音楽を奏でていくということはオーストリア人であるということをそこで主張し、ロックをやるということは、イギリス人であるということをそこで主張しているのである。
今日、思い浮かぶそんなような画家の名前を挙げてみて欲しい。ピカソ、マティス、ゴッホ、ルノワール、ゴーギャン、ルソー。よくもまあ知っている人は、シャガール、カンディンスキー、クレー、ウォーホルなどのぼんやりした名前も浮かぶことだろう。よくだけど、知ってはいないのだけれども。
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